エリア特集

REALTY PRESS
仙台

2021年5月20日

歴史的背景に基づく中枢都市から
将来性にシフトした改革拠点

江戸時代以来、東北地方の発展の起点であり、
今後は国家戦略特区としての新たな重責を担い、
時代のニーズに即した都市機能を柔軟に発揮し続けます。

豊かな歴史と自然の恩恵を備えた100万都市

東京と青森のほぼ中間地点に位置し、東北地方の中核都市として、海や山岳地帯にも近い恵まれた立地の仙台市は、約106万人の人口を抱える政令指定都市です。

この街は「杜の都」と称されますが、そのルーツは仙台藩祖、伊達政宗にあります。政宗は救荒対策として、実のなる樹木や竹や杉を屋敷内に植えるよう家臣に奨励しました。後世このことは市民の緑に対する思い入れを育み、定禅寺通や青葉山を擁する今の緑豊かな仙台市の風土形成のベースとなっています。

明治以降は、仙台藩が東北一の雄藩であった史実を背景に、東北地方を管轄する政府機関や、軍司令部、帝国大学などが設置され、金融機関の支店も多く集中したことから、大企業の進出も相次ぎ、人口集中と大型商圏の成立によって仙台市は東北地方の中核機能を備えるようになりました。

現在、仙台市民のうち、20~30歳代の人口は約25万人、人口に占める割合も24%以上と、他の政令指定都市と比べても高い比率となっており、また15~64歳の生産年齢人口でも67万人を超え、人口に占める割合が63%以上の非常に高い数値になっています。また、仙台市は「学都」とも称され、仙台都市圏に100校以上の高等教育機関があり、将来的な都市活性ポテンシャルは高水準にあると言えます。

宮城県の就業者数は、リーマンショックや東日本大震災の影響もあり、長期的に減少傾向が続いていましたが、2012年以降回復に転じ、2019年まで全体的には右肩上がりの様相を示していました。オフィスの新規供給が限定的であったこともあり、仙台市のオフィス空室率は年々低下し、2020年7月時点では4.8%の低水準で、募集賃料も上昇傾向が続いていましたが、新型コロナの影響もあり2021年に入ってからの空室率は6%を超える状態になっています。市内の各ビジネスエリアの空室率の差異も大きく、2021年3月時点では駅東地区7.75%、一番町周辺地区4.49%と、3%以上の開きが生じています。(三鬼商事調べ)

大都市に共通するパターンの課題と仙台ならではの解消施策

1970年代~80年代にかけて、東北自動車道や東北新幹線が開通し、仙台塩釜港の国際貿易港への推進施策や仙台国際空港の整備が進むにつれ、仙台都市圏への人口の集中が起こるであろうことが予想されました。その対策として、泉パークタウンを始めとした住宅地の郊外展開が進められましたが、後年これによって新たな課題がクローズアップされる事態となります。

それは、住宅地の郊外展開が周辺の自然環境の低下を起こしたこと、周辺住宅地から仙台市中心部に流れ込む交通の渋滞を引き起こしたこと、さらには拡散した市街地に対するインフラ整備の効率の低下ということなどで、またそれらに加えて、年月の経過に伴う郊外住宅地住民の高齢化も顕著になりつつあるなどの、複合的な事情も混在しています。

仙台市は、これらの解消に向けての総合計画として、「仙台21プラン」を打ち出しましたが、これは膨張した都市計画を脱却し、軌道系交通機関を基軸とした市街の再整備を目標とする「コンパクト・シティ」構想です。

将来に向けて展開する新たなステージと、呼応する住民のポテンシャル

この構想に基づき、仙台駅前で十字に交差する市営地下鉄東西線、南北線の沿線エリアを中心に既成市街地の再整備や未整備市街地の基盤形成を進め、都市の活性化や自然環境の回復を計画しています。さらにこの「仙台21プラン」による開発プロジェクトは、仙台市役所本庁舎の建替えを始めとした公共施設のリニューアルや、仙台駅東口ではワークスペースのWeWorkが東北初進出するJR仙台イーストゲートビルの竣工や、ヨドバシカメラの店舗ビルリニューアル、長町駅近辺での開発、再整備計画の他、宮城野原地区では大規模な防災拠点が整備されるなど市域全体に亘って更なる都市機能の充実度を高めていきます。

平成27年8月、仙台市は国家戦略特区に指定され、「女性活躍・社会起業のための改革拠点」に位置付けられています。現在では主に、「社会起業」「女性活躍」「近未来技術実証」「医療」「公共空間利活用」の取り組みが進められ、殊に近未来技術のカテゴリーに於いては、「学都仙台」の理工系の大学、専門学校が多いという地域特性が大いに寄与しています。

 

現場から一言

安藤昭浩

2020年の宮城県地価調査によれば、コロナウイルスの影響もあり伸びは鈍化しましたが、仙台市は商業地、住宅地ともに8年連続の上昇となりました。

昨年、投資・事業用不動産は前年比約7割の取引件数となりましたが、仙台市内中心部の価格は高値継続となっております。2020年10月以降は、大手不動産業者なども購入を再開、前年並みの取引に戻りつつあります。

価格上昇の大きな要因として、仙台市において複数の都市再開発が動き出したことが挙げられます。 仙台市では、市の都心部において深刻化している経年劣化した建築物の更新をしつつ都市機能向上を図る目的で「せんだい都心再構築プロジェクト」が進められており、都市再生緊急整備地域内では、容積率、駐車場付置義務の緩和、老朽建築物の解体工事期間の助成、高機能オフィス整備に伴う助成等が受けられ、建て替えが促進されています。

現在、仙台駅前のさくら野百貨店跡地において、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスが、商業施設、ホテル、オフィスで構成する超高層再開発ビルを計画し、2027年度完成を目指しています。また、NTT都市開発が「(仮称)NTT仙台中央ビル」の竣工を2023年6月に予定しており、魅力的な国際都市を目指し、いくつかの再開発計画が進行しています。

自然が豊かで、生活の利便性が良いことも仙台の魅力の一つです。中心部から、車で一時間以内のアクセスで海・山の行楽、スポーツが楽しめ、近隣にリーズナブルに利用できるゴルフ場がいくつもあります。このように仙台は、快適な暮らしができるコンパクトシティです。

是非、不動産投資・事業用不動産の相談窓口として、ご用命いただければ幸いです。

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