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2022年10月13日
横浜市は、鉄道、道路、海路、また羽田の東京国際空港へと、全ての交通インフラに優れ、近接する首都東京はもちろん、日本の主要都市、ひいては世界へのアクセスも良好です。
江戸時代末の横浜開港以降、常時グローバルな産業や文化の窓口として機能し、現在では外資系企業の関係者にとっては、国際交流の歴史と文化に根差し居住しやすいという定評を持つ街が形成されています。こうして外に向けて開かれたイメージの強い横浜には、自動車産業をはじめとしたものづくり、IT、ライフサイエンス産業などが進出しており、グローバル企業のR&D拠点も集中しています。
このことはまた、相乗的に学術都市としての成長を推進し、市内には29校の大学や公的研究機関や研究開発等の支援機関の進出も多く、その事業所数は157を数え(H28経済センサス活動調査)、研究者・技術者数は14万人に達する(H27国勢調査)など、指定都市の中では最も人材やイノベーション基盤の集積する都市となっています。
横浜市では、これらの企業を対象に、お互いの交流によって新たな価値創出を促進するために、「イノベーション都市・横浜」を宣言し、種々の支援体制を推進しています。具体的内容としては、企業の進出を支援するための「横浜市成長産業立地促進助成制度」を設けたり、IoTやAIなどのテクノロジーを活用して新ビジネス創出やチャレンジ支援を進める「I・TOP横浜」や、中小、ベンチャー企業等が健康医療分野のイノベーションを持続的に創出する「LIP.横浜」などのプラットフォーム運営をしていたりなどということで、これらの産業形成の背景や市の一連のバックアップ施策は、近年、横浜の都市ブランドを形成する要素としても、大きなメリットとなって注目を集めています。
横浜周辺の交通インフラについては急速に整備が進められつつあり、鉄道に関しては東急東横線がみなとみらい線、東京メトロ副都心線への乗り入れにより関内エリアから新宿・池袋方面までのダイレクトアクセスが可能になりました。その他にも東京方面へは、JR線、京浜急行線と複数路線が運行しています。
また、東海道新幹線の全列車が停車する「新横浜」駅を通る横浜市営地下鉄ブルーラインには、「あざみ野」~「新百合ヶ丘」への延伸計画があり、加えて2023年には東急新横浜線の開業によって「日吉」~「新横浜」へのダイレクトルートが新設されます。 首都高速に関しては、従来の横羽線に加えて、湾岸線の開通により東京方面に留まらず千葉方面への移動の所要時間も大幅に短縮され、また、神奈川7号横浜北西線の開通により、東名高速道路へのアクセスもスムーズになりました。
企業の拠点としてのオフィスを横浜に構える場合、以前は東京都心各エリアまでのアクセスがボトルネックになっていましたが、こうした交通インフラ向上によってそのデメリットは軽減しています。
さらには、東京都内の主要エリアと比較した際、例えばみなとみらいでは同じ想定賃料で、丸の内の約2.2倍の広さのオフィスを構えることが可能です。「広い」「近い」、その上、産業基盤としてのポテンシャルが高く、市としてのバックアップも充実しているという要件が、この横浜にオフィスを構える上では他の都市がここまでは追随し得ない多重なメリットとして際立っています。
横浜市中心部の大規模な開発については、西区のみなとみらい地区と中区の関内地区とを、二つの軸にして進められています。 埋め立てにより造成が進められたみなとみらい地区には、「世界と日本をつなぐ」というコンセプト実現の舞台として、1991年に「パシフィコ横浜」が開業し、国際交流ゾーンとしての基盤構築が進められています。
一方開港以来、長年にわたり横浜の顔として機能してきた関内地区では、2020年の市庁舎移転を契機に、「国際的な産学連携」「観光・集客」をテーマとしたまちづくりを進めることを定め、パブリックスペースの景観形成も重視した整備計画が進行しつつあります。
それぞれの代表的な計画としては、みなとみらい地区においては、2023年に世界最大級の2万席を誇る音楽アリーナ、「Kアリーナ横浜」が誕生する予定があります。またこの街区には、ヒルトンの横浜初進出となるホテル棟とオフィス棟とのツインタワーが併設され、開発街区全体の名称を「ミュージックテラス」として、国内外から多くのゲストが集い交流するシンボルとしての活用が期待されています。
JR「関内」駅に隣接するゾーンでは、三つの再開発が、隣接する街区や横浜公園の魅力向上のための整備と並行的に進められます。
核心となる「旧市庁舎街区」の再開発は、三井不動産を代表企業とした8社が、2026年春のグランドオープンを目指して進行しているもので、次世代の横浜を象徴するエンターテインメント&イノベーションの拠点となり、新たな感動と賑わいの源泉となる街が誕生します。この計画は、地上33階、高さ約170mのオフィス棟が中心となり、11階から33階までの環境配慮型オフィスは関内エリア最大級のフロアプレートを有し、企業の枠を超えたコミュニケーションやイノベーション創出を誘発する開放的な場として機能することが、期待されています。
また隣接する「港町民間街区」「駅前北街区」にも、それぞれ約170m、約120mの業務施設、商業施設、住宅施設等の複合ビルが登場(2029年予定)するなど、関内駅前には3棟の超高層ビルが並び、周辺の景観を一変することになります。
江戸末期の開港より160年あまり、日本有数の港町である横浜は、国内各地はもとより世界へ開かれた窓口の役割を担い、文化・技術・情報の交流拠点として発展を続けてきました。現在も明治期に建築された歴史的建造物が点在する関内エリア、東アジア最大規模を誇る中華街、外国人墓地に代表される山手エリア、超高層ビルや大規模商業施設が林立するみなとみらい等、見どころの多い観光都市という側面と、神奈川県の県庁所在地としての政治・経済・文化の中心という側面を併せ持っています。
現在も、いよいよ完成形に近づきつつあるみなとみらいエリアにおける商業・娯楽・ビジネス等多彩な開発計画、伝統的なビジネスの中心地である関内エリアにおける旧市庁舎跡地の大規模再開発、更に横浜駅エリアにおいて全国でも初の「国家戦略住宅整備事業」として建設中である駅直結の巨大複合施設等、完成すれば街の景色や人の流れが一変するような大規模開発事業が多数、並行して進行中です。
巨大都市・東京に隣接しながらも、独自の存在感を放ち進化を続ける国際港湾都市・横浜には、前記のような大規模開発による利便性や環境の向上に伴い、今後更なる注目が集まるものと期待されます。
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