三井不動産リアルティ

Vol.7 2021 11月号

REALTY - news

いつもお世話になっております。三井不動産リアルティ REALTY-news事務局です。
朝夕の冷え込みに冬の気配を感じるこの頃、いかがお過ごしでしょうか。
11月のお愉しみといえば、ボジョレーヌーボー、今年は18日午前0時に解禁となります。
日本の輸入量は全生産量の1/4を占めるのだとか。秋の夜長の家飲みにいかがでしょうか。
それでは11月の「REALTY-news」をどうぞ。

投資・事業用不動産に関する情報誌「REALTY PRESS」を当社ウェブサイトにて公開中です。是非、ご覧ください。

REALTY PRESS

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今月のトピックス

Topics 1 アメリカの「元気が出る」リート
Topics 2 新型コロナによる需要の変化が流れを変えた賃貸マンションマーケット
Topics 3 Property Market Trends|2021.2Q
~カテゴリーによって分かれる好不調~

Topics 1

アメリカの「元気が出る」リート

 日本では「不動産」とは呼ぶことがない変なリートがアメリカには幾つかあります。まずこれらからご紹介します。

 代表格は「アンテナリート」です。「ただの棒」から「鉄塔」まで、大変な数の携帯電話用の基地局を保有しています。収入は携帯各社からのアンテナ取り付け料(使用料)です。リートは「不動産投資信託」の略なので、「アメリカ最大の不動産会社」と英語で検索するとアンテナリートの最大手が出てきます。

 「ビルボード・リート」は屋外広告を貼る広告板や電光掲示板を大規模に運営しています。収入は広告を貼る使用料や広告板建築用の土地の使用料です。「ビルボード・リート」は2社あり、大きい方のリートは全米で30万枚を運営しています。

 現在、見かけるビルボードの過半は現行の規定では建てられない「既存不適格」なので建て替えが出来ません。その代わりに、競合する広告板が新たに出現する心配もありません。

 「学生寮リート」や「高齢者向け住宅リート」についてですが、学生寮の方は大学進学者と留学生の増加で手堅い投資でした。今は新型コロナで帰郷した学生が増え、空室に苦しんでいるところもあります。民間の学生寮の家賃は高いのですが、個室で清潔な点が人気です。一方、高齢者向け住宅は苦戦が目立ちます。原因は供給が増えすぎた事と、シニア達はデベの予想よりもはるかに都会に住みたがっていたというミスマッチです。

 ビジネスプロセスから「リートに適格な部分を切り出す」例には各種、あります。

 「記録保存リート」は銀行の取引データやシナトラのオリジナル音源 その他の貴重な物を預かって保管するリートで、顧客数は22万社です。保管施設の中には4.8万坪という超巨大な地下倉庫もあります。「鉄製のラック」が不動産として認められ、リート化しました。

 農業・林業関係では「森林リート」があります。アメリカの林業は山の斜面ではなく広大な平地で行い、単機能ですがモンスター級の巨大な機械を幾つもそろえて使い分けます。土地や設備をリート化して資金を効率化するわけです。「農地リート」も同じ発想で、農業機械もモンスター級です。ESGなり地球環境の面から注目されているセクターでもあります。

 こうしてみると日本の不動産ビジネスにはまだまだ無限の可能性がありそうですが、これはさすがに無理だというものも挙げておきましょう。

 「カジノリート」はカジノ用施設や不動産50か所を所有していますが、大部分は中小規模の施設です。「麻薬栽培リート」というものもあります。一部の麻薬が州レベルで合法化され、その栽培・販売プロセスから不動産や設備部分を切り出したリートです。「カンナビス・リート」と呼ばれ、2021年7月時点では3社が上場していました。

ジャパン・トランスナショナル 代表 坪田 清

Topics 2

新型コロナによる需要の変化が流れを
変えた賃貸マンションマーケット

 新築・中古にかかわらず、新型コロナの状況下でも分譲マンションの売れ行きは良好で、都心部だけでなく、テレワークなどへの対応がしやすい「やや広め&ワークスペースが取れるマンション」を供給できる郊外部でも売れ行きの良い物件が多く見られます。殊に中古マンション市場では、新築分譲マンションの供給戸数よりも中古の成約戸数の方が多い状態が続いているほどです。

 一方、これまで新型コロナの影響で苦戦を強いられているのは主にホテル市場(特にビジネスホテル)とオフィス市場と認識していましたが、最近では、都心の賃貸マンションの状況が悪化し始めたのが目につきます。

 新型コロナ以前は、賃貸マンション需要は非常に活発で、賃料の引き上げもスムーズで敷金・礼金もしっかり取れる状況にありましたが、現在は需要も減少し、新築の賃貸マンションを中心に客付けが厳しい物件が増えてきています。夫婦世帯での入居が多い2LDKクラスは、新築分譲マンションの供給も少なく、高額化しているため、客付けは順調に進みますが、単身赴任、新卒社員、大学生などをターゲットにする20~30平米前半のワンルームタイプ(1ROOM~1DK)では苦戦が目立ち、元々供給過多気味だったのに加え、テレワークの普及で転勤需要が減る、地方出身学生の需要が減る、雇用が不安定になった勤務者の需要が減る、という要因が重なっています。

 エリアとして、そうした傾向が顕著なのは、羽田空港や関連事業で働く人の契約が多かった大田区・蒲田周辺の他、日本橋や大手町・茅場町への勤務者を狙って建築数が増加していた江東区・門前仲町周辺、また、おしゃれな街として高い評価での需要の多かった目黒区・中目黒周辺等です。いずれも新型コロナ以前は募集開始すれば短期間で満室稼働できるほどポテンシャルが高いと考えられていた地域です。

 こうした傾向は、新型コロナによる働き方の変化を今に至って時間差で受けている一時的現象で、そのうちに持ち直すと考えることも可能ではありますが、今後は、NTTグループのように転勤や単身赴任の在り方を見直す企業が増えることも大いに考えられます。そうなると、都心のみでなく地方都市に移動居住するような人の需要も減少するということになるので、地方のワンルームタイプのマーケットへの影響も発生すると予想せざるを得ません。賃貸マンション市場もオフィス同様、大きな転換期に差し掛かっているようです。

株式会社 工業市場研究所 川名 透

賃貸マンション賃料推移(築10年補正)
賃貸マンション賃料推移(築10年補正)

Topics 3

Property Market Trends|2021.2Q
~カテゴリーによって分かれる好不調~

住宅市場は好況を保つも、オフィス市場は、都心、地方とも空室率上昇が継続。ハイクラスの開業が相次ぐホテル市場は、国内旅行への需要が回復中など、各市場の現況をレポートします。

「REALTY-news」をお読みいただきまして、
誠にありがとうございます。

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