三井不動産リアルティ

Vol.62 2020 7月号

REALTY - news

いつもお世話になっております。三井不動産リアルティ REALTY-news事務局です。
梅雨空の切れ目に強い夏の日射しが見えかくれするこの頃、いかがお過ごしでしょうか。
外を歩けば紫陽花が真っ盛り。そして向日葵もすくすくと伸びています。
生命の息吹きに負けないように強い気持ちで夏に向かいたいものです。
それでは7月の「REALTY-news」をどうぞ。

投資・事業用不動産に関する情報誌「REALTY PRESS」を当社ウェブサイトにて公開中です。是非、ご覧ください。

REALTY PRESS

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今月のトピックス

Topics 1 アジアの3つの巨大新都市開発
Topics 2 新型コロナウイルス影響下の分譲マンションマーケット
Topics 3 リニア開業で、さらにスケールアップする名古屋

Topics 1

アジアの3つの巨大新都市開発

 アジアで進められている「巨大新都市開発計画」の中の3つをご紹介します。

 まずインドネシアですが、事業費340億$(3.67兆円)をかけて新首都をボルネオ島に移そうとしています。現在の首都、ジャカルタは過密化と地盤沈下で根本的な問題を抱えているからです。

 「地盤沈下」は水道の未整備による地下水のくみ上げのし過ぎによるもので、最大年20cm沈下していると言われています。これに地球温暖化による海面上昇が加わり、ジャカルタは5分の2がハリケーンで水没しかねないのです。

 中国では北京の南西約100kmの河北省雄安新区を、政府肝いりの経済特区としました。事業費は官民合わせて2兆元(30兆円)です。広さは当面約100㎢ですが将来的には約200㎢を予定しています。北京への集中抑制が目的ですが、政治や行政機能は移転させません。

 モデルとなるのは深圳や上海の浦東地区です。深圳は1980年に鄧小平が経済特区に指定、今は中国を代表する大都市になりました。雄安新区もそれにならおうとしています。

 サウジアラビアのネオムは若き独裁者のムハンマド皇太子が5,000億$(54兆円)をかけて開発するという新都市ですが、これは彼が取り組んでいる壮大な社会・経済改革の一つでもあります。法体系からしてネオム内ではイスラム法に代えて西欧流のものが適用されるというラディカルさなのです。

 以上のような大規模新都市開発に対しては、必ず反発が起きます。

 インドネシアですが、ジャカルタで働く人間にとっては東のはずれのイリアンジャヤとか今回のボルネオというのは文化人類学者かオランウータンの研究家が行く場所というイメージです。政府の役人が移転計画に及び腰になっていて、これもその一因でしょう。

 中国の雄安新区ですが、この国には「指定はされたが何も建っていない経済特区」が数十ヶ所あります。雄安新区にも懸念が持たれますが、今年3月の写真ではこれを払拭するかのように工事が進んでいます。中身なり進出企業については今後の課題のようです。

 サウジアラビアのネオムも「空飛ぶタクシー」とか「人口雨」とか、夢は大きく描かれているものの、まだまだこれからです。強制移住の対象となる2万人の地元部族の反対活動が伝えられる中で先日やっと定期便が飛んだのですが、空港はごく小さなものにすぎません。

(ドル=108円 2020年7月7日近辺のレート)

ジャパン・トランスナショナル 代表 坪田 清

Topics 2

新型コロナウイルス影響下の分譲マンションマーケット

 近年、価格上昇と共に供給減少が目立つ新築分譲マンション市場は、新型コロナウイルスの影響により、さらに供給が減るといった状況にあります。2020年5月の供給は首都圏で393戸(東京都区部235戸、都下35戸、神奈川県79戸、埼玉県24戸、千葉県20戸)で、初月契約率は72.3%。4月は686戸の供給で初月78.9%でしたので、供給がまだ多く、価格も高止まりしていた昨年秋ごろに比べれば好転していますが、総数を考えれば非常に厳しい状況にあります。

 現在も分譲マンションの供給の主力エリアは都心部で、単価も他の地域の倍近い水準となっていますが、最近、郊外エリアに“新型コロナウイルスの影響を受けながらも売れ行きが良い”とされる物件が見られるようになりました。

 2020年3~4月に発売された好調物件の例としては、「パークビレッジ南町田(名鉄不動産・他/南町田グランベリーパーク駅徒歩7分/計画総戸数582戸、平均坪単価202万円)」、「パークホームズ茅ヶ崎中央公園(三井不動産レジデンシャル/茅ヶ崎駅徒歩8分/総戸数160戸、平均坪単価235万円)」、「ミオカステーロ橋本(山田建設/橋本駅徒歩6分/総戸数42戸、平均坪単価242万円)」、「バウス津田沼(日本土地建物/津田沼駅徒歩7分/総戸数101戸、平均坪単価261万円)等が挙げられます。

 「パークビレッジ南町田」については女子大跡地の大規模再開発という商品特性に対する期待感の高さといった好調要因がありますが、駅徒歩6~8分の総戸数100~200戸の中規模で、周辺の生活環境は特別なブランド感が醸成されるというほどの立地でも無く、ファミリータイプとしては5,000万円前後の価格で、お買い得感が強いといえる物件でもありません。しかしながら、それぞれ比較的広めのサイズであったり、収納率が高かったりという特徴が評価され、売れ行きが好調です。

 時期的に見て、テレワークの浸透・拡大に対応し売り出された商品とは考えにくいですが、通勤利便よりも生活利便に注力して、面積の広さが有る住まいに対する評価が高まっていることがマッチしたと考えられます。

 分譲マンション選びにおける「通勤に便利であれば広さは重視しない」といった近年のニーズに反するものですが、傾向としては最も分譲マンションが売れていた時期のユーザーの志向に近く、ファミリーニーズの復活を感じさせるものでもあります。この傾向は、今後テレワーク(=通勤しない)の一層の浸透に合わせて増えていくと考えられ、アフターコロナの注目市場になるのではないでしょうか。

株式会社 工業市場研究所 川名 透

首都圏新築マンション 分譲戸数推移

Topics 3

リニア開業で、さらにスケールアップする名古屋

2027年に開通を目指すリニア中央新幹線で東京と最速40分で結ばれる通勤経済圏として、都市整備も目覚ましく進捗する名古屋。駅周辺や都心部では大規模開発が加速し、グローバルスケールへと変貌しようとしています。

「REALTY-news」をお読みいただきまして、
誠にありがとうございます。

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